夜勤をする看護師の労働環境

病棟で働く看護師の多くが、夜勤をしている。病棟での夜勤は、日勤帯よりも少ない人数で働くことが多いが、患者の急変や突然の入院は日勤帯と同じように起こるのが現状だ。2交替制を導入しているところであれば、夕方から夜勤が始まり、翌日の朝まで17時間程度連続して働くことも少なくない。その長時間の間になかなか座る時間を取れない場合、集中を切らさずに働くことは困難に近くなる。そのため、夜勤中の休憩は特に貴重な時間となるのだ。

夜勤の中では交代で仮眠を取ることが多いが、急変や緊急入院などが起こると、なかなか予定していた時間に仮眠休憩に行くことができない。休憩に行けたとしても、イレギュラーなことが起こった後は興奮しており、なかなか体を休められないことも多いだろう。また、仮眠する環境を整えている職場が少ないのも現状としてある。空調を細かく調整できない、普段の休憩中に食事をするラウンジのソファーや処置室のベッドで寝るしかないのだ。数人で使う仮眠室だと一人になれず、落ち着かなかったり、休憩室にいても病棟の医療機器のアラーム音が聞こえたりと、休憩できる環境が整っているとはいい難い職場もある。

そのような環境だと疲れを取るのも難しく、長時間の夜勤の後の疲労はより重いものになってしまうだろう。看護師として夜勤のある職場を選ぶなら、休憩がしっかり取れるかどうかを確認したうえで、少しでも労働環境の整った職場を選ぶことが大切だ。